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Mod翻訳方法メモ (旧版)

はじめに

 Modの翻訳に興味がある方向けの資料として、私の翻訳の手順をメモしておきます。参考になるならばどうぞ。 ただ、こちらは2007年作成の旧版です。 通常は2011年作成の新版をご覧下さい。
画像をクリックすると元サイズの画像が表示されます。

目次

 『翻訳Modの作成』の流れのサブカテゴリの順番は、以下の詳細説明を読む前に頭に入れておくと実際の手順を理解するのに理解しやすくなるでしょう。

翻訳Modの作成

 ここでは幾つかソフトを使います(フリーソフトのみ)。入手等は一番下の必要/便利なソフトから可能です。勿論同等の処理を自分で出来るならばここで紹介したソフトを用いなくても構いません。

[A] Vanilla環境のテキストデータを抽出

 まずはModの分を含まない素の状態のデータを取り出します。回り道に思われるかもしれませんが、これは重要な事前処理です。
  1. CSでoblivion.esmを開く
    CS:oblivion.esmを開く
  2. File → export で以下の項目をexport
    Dialogue, Quest Stages, Names, Script Messageboxes, Game Settings, Descriptions
    CS:File → export
  3. 夫々の抽出データをエディタで開き、全行をFormIDで昇順にソート
    エディタでOpen
    Editor:Open
    昇順にソート(降順でも良いが[B] 翻訳したいModのテキストデータを抽出と統一させる事)
    Editor:Sort
    以上の手順を全ての抽出データに対して行う
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[B] 翻訳したいModのテキストデータを抽出

 今度はModの分のデータを抽出します。
  1. CSで翻訳したいModを開く
    CS:open mod
    Set as Active File で開けばModによる変更箇所が分かりやすい (* が有る部分が変更箇所。但し、Activeにすると編集が出来るようになるので間違って弄ってしまわないように注意)
    CS:変更箇所の様子
  2. Vanilla環境と同じ項目をexport
    翻訳したい部分のみexportすれば良いので別に全てをexportする必要はありません(例えば台詞だけ訳したいならDialogueだけ等)
  3. exportしたデータファイルをエディタでFormIDで昇順ソート
    手順は[A] Vanilla環境のテキストデータを抽出の 3. 夫々の抽出データをエディタで開き、全行をFormIDで昇順にソートと同様
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[C] 『Vanilla+Mod』 - 『Vanilla』

 [A]と[B]で抽出したデータをいちいちソートしたのはこの工程の為です。ソートを行わないとこの工程で行う『差分取得』において不便になってしまうのです。
  1. [A](Vanilla+Mod)と[B](Vanilla)の差分を取り、Modの文のデータを取得
    テキスト差分を取るソフト(ここではWinMergeを使用)で [A]で抽出したテキストと[B]で抽出したテキストの差分を取得 (ファイル → 開く)
    WinMerge:open
    この差分がModによって修正/追加されたデータ(下の画像では黄色い部分。左のバーで差異の有る部分が分かる。データのソートを事前に行わないとこの黄色い部分が散乱し訳が分からなくなる)。
    WinMerge:diff
    この差分の部分を保存。普通に差分の部分をコピペして保存してもOKだが以下の様にメニュー(ツール → パッチの生成)からも保存可能。
    WinMerge:make patch
    メニューから保存した場合、差分情報(行番号と行頭に記号)が入る。これは不要なので削除(目は通しておく事)。
    WinMerge:patch file
    Modによっては『差分がありません』、即ち変更が無いデータもあり、それらは翻訳しなくて良い
    WinMerge:nodiff
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[D] テキストデータ翻訳

 翻訳は基本的に英文の部分を日本文に置き換えるだけですが幾つか知っておくべき点が有ります。
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[E] importとセーブ

  1. 翻訳データをimportしたいesp/esmファイルをOpen
    espファイルの場合はActiveでopenしないとファイルを編集できないので注意
    CS:oblivion.esmを開く
  2. 作成した翻訳データをimport
    ScriptMessageboxes、Books以外の項目はこれだけでOK
    CS:import
  3. Booksの翻訳を組み込み
    Booksはメニューからimportが可能。その場合はOblivionディレクトリ中にあるBookExportディレクトリにimportしたいデータを放り込んで行えばよい。但しこの場合、書物に対応する物が無いファイルがあった場合はエラーが出る(importファイルは "書物のID.txt"となる)。また、仕様と思われるが、importした書物には冒頭に"<div align="left"><br>"が付加される。 ゴミが入る可能性が心配ならばCSから対象の書物を開いて手作業で張っていくしかない。
    CS:book
  4. ScriptMessageboxes関係をセーブ処理
    Scriptの出力するメッセージはimportのみでは反映されず、当該Scriptをエディタで開いた後にセーブしなければならない。RecompileALLでも可能だがこれをすると無関係なScriptまでModに組み込まれてしまうので避けるべき。
    上述機能は以下の画像で示されているのツールバー中のボタンで実行できるが、メニューバーにも有る(Script → Save, Script → Recompile All)。
    但し、上記処理はScript中に MessageMessageBox コマンドがあるもののみ処理すればよい (例外も多少あるが大概はこれだけでOK)
    CS:ScriptEditor
    Scriptの方だけでなく、会話の結果で実行されるコマンドも有るので注意 (Dialogue設定画面の『Result Script』)。此方もCompileボタンを押さなくてはならない
    CS:Dialogue
  5. Modをセーブ
    ツールバーのセーブボタンかメニューバー(File → Save)からセーブして完了
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[F] その他

  1. パッチを作成
    通常は日本語化したespファイルのみを配布すれば良いが、それに問題がある場合は差分という形でパッチを作成するのが無難(オフィシャルModの翻訳はこの形)。 勿論、元になるModのバージョンUPで差分ファイルは使えなくなるのに注意。差分ファイル作成は有用なソフトが色々あるので気に入った物を使えば良い
  2. ドキュメントを作成
    翻訳作業者のメモやサポート情報・オリジナルに関する事の情報は書くべき。オリジナルへのリスペクトを忘れずに
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私的翻訳方針

 既に訳した公式Mod等に適用した方針です。
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必要/便利なソフト

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